ご予約の時には・・・・・

 当事務所では、法律相談のご予約は電話で受け付けております(ただ今、メールでの受付も検討中です)。

 実は、その際、相談の内容を簡単にお伺いする場合があります。どういったご相談なのか。相手は分かっているのか?分かっているなら、誰なのか?等・・・・

 

 弁護士との法律相談をする前に、何故、事務員にそんなことを話さなければいけないんだ????

 

 不思議に思いますよね。法律相談で相談内容を言えばいいのに、何故、電話口の事務員が聞くのか。

 その理由は、弁護士にあるのです。

 たまに、弁護士は六法全書を丸暗記していると思っている人もいるようなのですが、弁護士も人間なので、六法全書を丸っと暗記はしていないんです。あ、よく使う条文や有名な条文など、主な条文は覚えていますよ。そういう条文ですと、文章自体をまるっと暗記しているみたいです。

 

 でも、相談者が法律相談にみえた時には、法律のプロとしては「どういう法律があるのか知らない」とは言えないですよね。そこで、弁護士は法律相談をする前に、相談に関係する法律や判例を調べておくんです。そのためには、予約時に簡単な事情を知っておく必要があります。そこで、私のような事務員が予約時に相談者の方から事情を簡単にお伺いし、相談者の氏名と合わせて弁護士に伝える・・・というわけです。

 

 では、相手方の氏名を言うのはなぜなのか?

 

 これは、依頼者のためなのです。

 弁護士は依頼者の味方でなければいけないですよね。もし、相談した弁護士が、相手方と知り合いだったら、その相手方の都合のいいように相談者を誘導するかもしれません。そんなことがないように、法律で弁護士は相談者と相手方の両方を代理すること(双方代理といいます)、そして依頼者の利益に反すること(利益相反といいます)をしてはならないことになっているのです。なので、相談をお受けする前に相手方が誰なのかを伺い、今まで相談を受けている人ではないのかを調べているのです。そうすることで、依頼者の方の利益をお守りしています。

 

 弁護士の都合なんじゃないの???・・・・といえばそうなのですが、全てはできる限り依頼者の方にとって、迅速な、そして不利益がないようにするためなのです。相談者の方には不快に感じてしまう質問をしてしまうかもしれませんが、少しだけ我慢をしていただけたら・・・と思います。

2017年05月09日